ファントム〜Phantom Of Inferno〜生誕六周年記念『ファントム語り』

名づけて『ファントムとわたし』(笑)



○ファントムDVD入手の経緯
ファントムを初めて知ったのは、雑誌の記事でした。
ちょうどその頃、高校を卒業し、就職する四月までの間、手前は暇を持て余していました。
パラパラとニュー○イプを捲っていると、ふと目に飛び込んできたのが、エレンと玲二のツーショットでした。
カッコイイ男が、カワイイ女の子を守るようにして腕に抱え、何故か二人とも拳銃装備・・・
何でしょう、この心揺さぶられるような絵は。今思えば、そのファントムDVDの広告を見たときから、手前はファントムに魅入られていたのでしょう。


ちなみに、始めて見たのがそんな広告絵で、エレンもあまりしっかりとコルトパイソンを握ってなかったものですから、最初エレンのほうが銃に関しては初心者で、それを玲二が守るという構図なのかと想像してました(汗笑)


折りしも、就職祝いでノートPCを買ってもらったときでした。
その当時では微妙に珍しい、DVD機能を搭載していて、そいつを使って何ぞ面白いことはないかと漠然と思っていたのです。
そこへ世にも珍しい、DVDビデオゲームDVD-PG)の存在が現れたのですから、飛びつかずにはいられませんでした。


早速、購入→プレイ開始です。
そして、手前はファントムにどっぷり嵌ったのでした。




○銃と美少女とファントムと
当時のPCゲーム業界では、KanonAIRのヒットがあったためか、感動系のモノが多かったように思います。
そんな中で、ハードボイルドのテイストを取り入れたファントムは、明らかに異色でした。
しかし、ただ取り入れただけでは、ゲーム世界で浮いてしまって邪魔なだけです。
では、ファントムではどの様にしてゲーム世界に溶け込ませたか。
答えは簡単。取り入れるのではなく、どっかりと中心に据えてしまえば良いのです。
つまり、ハードボイルドの世界で美少女ゲームを展開させた、というのがファントムの実体ではないかと、手前は考えます。


ファントムの魅力の一つである、銃のリアリティーは、序盤なくして語れません。
手前はそれなりに好きなほうでしたが(ゴルゴ13とか読みふけってましたし)一から五くらいまでをきっちり教え込まれました。
それほどまでに、微に入り細に穿ちつつも、置いてけぼりにしない程度の説明だったのです。
そういう意味でも、主人公が銃に関して素人という設定は、オーソドックスながら的確でもあったわけですね。


また、絵的な面でもファントムは恵まれていたと思います。
矢野口君さんの絵は、非常にファントム世界にあったものでした。
最初のPC版の頃は、流石にちょっと見劣りする部分はありましたが、ファントムDVD以降のものはドンドン、バージョンアップ。萌え度の上昇も、エレンどころか玲二にも及んでいました(笑)
また、脇役の渋さも忘れてはいけません。彼らがいるからこそ、エレンたちの可愛さが際立ってもいるのです。
だからといって引き立て役に甘んじることの無い、個性の強さも持っています。密かにメインキャラよりも脇キャラスキーな人も、沢山いますしね(笑)




○ファントムの創生者、虚淵玄
少なくともビジュアルノベルの形式を取っているのならば、必ず必要になるのがテキストです。
これの出来如何が、そのゲーム全体の評価に関わってきます。
そして、ファントムに於いて、それを完璧以上にこなしたのが、虚淵氏でした。


と、テキスト関係でも色々と書こうと思いましたが、よくよく考えれば虚淵氏純正のテキストでのファントムは、未プレイでした(汗)
はい、すいません。時間見つけてインテゲやりますので、許してください(謝)


これだけでは何なので、個人的に大好きなシーンを抜粋。

・第一章:ツヴァイ誕生
序盤の山場にして名シーンの一つですね。
アインがパイソンが奏でた撃鉄の音が印象的でした。


・第一章:ファントムの称号
アインを誤射し、失意に沈む玲二に追い討ちをかけた称号継承。
心の中で、世界に絶望する玲二とシンクロしていたためか、胃が重苦しかったです(汗笑)


・第二章:キャルの涙
ジュディを明るく語っていたキャルが、不意に涙声になったときは、つい貰い泣きをしてしまいました。
その後の玲二の『泣いてくれるやつがいるだけで、ジュディは幸せだ』という言葉が、胸に染みますね。


・第二章:撃ちますか、撃たれますか?
どっちを選んでも、どっちかが死ぬ。
ある意味、それまでの美少女ゲームの常識を覆す選択肢ですよね。


・第三章:孤独な涙
かつて忌み嫌った存在と同程度になってしまったことに気づいたキャル。
独り流す涙が、切なかったです。


・第三章:誓いの儀式
それまで、エレンと玲二を応援してきた身としては、喝采をあげたくなるほどのワンシーンでした。


・第三章:ドライとの決着(エレンルート)
決着をつけるのであれば、やはり玲二の手で。
第二章の伏線もあるせいか、個人的にはこちらを推したいです。救いはありませんが。


・第三章:ナイフ白刃取り→投擲→肘鉄→顎打ちコンボ
コレ最強(爆)
一連の流れを冷静に語るスピーディなナレーションも素敵でした。


・第三章:白と蒼と緑の世界
全てが報われた瞬間。
『Fly』をこの時まで封印していた甲斐がありました。



さて、こんな感じで語りたいことは語った感じでしょうか。
本当は、BGMの魅力なんかもいっておきたかったのですが、ちょっと疲れました(汗笑)
また機会があれば、その時に語ろうと思います。
それでは、ファントムが末永く皆様の心に残りますように・・・・・・


一日一愛ン!!


一日一ツヴ愛、でも可でしょうか(笑)