最終回『レーヴェ戦〜エンディング』

アクシスピラーの屋上、その中心で『剣帝』レオンハルトは待っていた。
互いの力をぶつけ合うエステルたち。
しかし、それでも剣帝を倒すには至らない。
その程度では、たとえ自分を倒せてもワイスマンには敵わないだろうと言うレーヴェ。
ヨシュアは、そんなレーヴェに一騎打ちを申し出る。
エステルたちの戦いで消耗しているとはいえ、剣帝の力は強大だった。
だが、自分の道を歩む覚悟を決め、自分の弱さを克服しようとするヨシュアは、レーヴェと互角の戦いをする。


激しく鍔迫りあう中、ヨシュアはレーヴェが結社に協力する理由を問う。
レーヴェは、人々の可能性を試したかった。
政府や導力の後ろ盾をなくした人々に、自分の無力さを真に知らしめるため。
そうでなければ、ハーメルの悲劇は何度でも繰り返されるであろうとレーヴェは言う。
しかしヨシュアは、姉カリンのように巨大な力に屈せず、誰かを守れる強さが人にはあると信じる。
その想いが、一瞬の隙を突いて剣帝の剣を弾くまでに至らせた。


素直に負けを認とめ、ヨシュアの成長を見たレーヴェは結社から脱ける決意をする。
そこへワイスマンが割って入る。
ワイスマンは、エステルたちがアクシスピラーに到達することもまた、実験の一部だという。
そのために、『盟主』から力を授かった執行者が不確定要素にならないよう、レーヴェに不意を打ち、無力化させる。
のみならず、ヨシュアの深層意識に刻んだ暗示を使い、ヨシュアを自分の手駒に戻した。
ヨシュアは再び操られ、ワイスマンと共に『根源区画』へと退いてしまった。


ワイスマンたちを追って、根源区画へ向かおうとするエステルたち。
しかし、結社の作った量産型トロイメライが行く手を阻む。
そこへアルセイユと空賊団から応援が駆けつけ、エステルたちに先への道を拓く。
大型エレベータに乗り、根源区画へ到達したエステルたち。
ワイスマンとヨシュアは、『輝く環』のある中心部にいた。


1200年前、女神から授かった『七の至宝』の一つ『輝く環』を使って、人々は空中都市『リベル=アーク』を建造した。
『環』を中心にしてどのような生活空間が形成できるか、その実験のためだったのだ。
結果は、『環』から与えられる無限の充足により、人々の営みは停滞し、緩慢な死に向かっていった。
そしてリベールの始祖、セレスト・D・アウスレーゼらによって、『輝く環』と『リベル=アーク』は、異次元空間にその存在を封印されたのだ。
しかし地上に移った人々は、導力革命以降、再びリベル=アークと同じ道を辿ろうとしている。
人をより高位な存在に引き上げるため、『輝く環』を復活させ人々に試練を与える。
それが『福音計画』の概要であった。


ワイスマンの理想を聞き、だがエステルは人が高位の存在になる必要はないという。
今回の異変でも、人々は混乱しつつも互いに助け合い、危機を乗り越えようとしていた。
本当に大事なのは、そういった人々の絆の強さなのだと、エステルは語る。
ワイスマンはそんなエステルに、ヨシュアをけしかけ、殺させようとした。
その命令を受けた直後、ヨシュアは一転、ワイスマンに刃を向ける。
自身の深層意識に刻まれた『聖痕』を壊すため、ケビンの協力により暗示の解除策を取っていたのだ。
ヨシュアはワイスマンが自分に『エステルを殺せ』と命じると読み、そこに楔を打つ。
そうすることで、真にヨシュアは『身食らう蛇』から解放されたのだ。


逆上したワイスマンは、エステルたちにその強大さを思い知らせるため、『輝く環』と同化する。
空間を司る『環』は絶対障壁を張り巡らし、エステルたちの攻撃を寄せ付けない。
そこへ自身の量産トロイメライを操り、レーヴェが駆けつける。
『盟主』から授かった『外の理』の魔剣によって、絶対障壁を破るレーヴェだが、ワイスマンの反撃によって深手を負う。
障壁が破れた隙を突き、エステルたちは一気にワイスマンに仕掛ける。
激闘の末、エステルたちの強さを見届けたかのごとく、『輝く環』は何処かへ消え去った。


ワイスマンが逃げたあと、エステルたちはレーヴェの元に急ぐ。
レーヴェの傷は、もう手遅れなほど深かった。
カリンと同じように、エステルにヨシュアを託し、レーヴェは息を引き取った。


『環』が消滅したことにより、制御を失った空中都市は崩壊を始める。
悲嘆にくれるヨシュアに活をいれ、エステルたちはアルセイユの元に急ぐ。
しかし、地下通路でエステルとヨシュアは仲間達と分断され、別ルートでも退路を絶たれてしまう。
絶体絶命の中、不思議と二人の間に恐怖はない。
互いを抱きしめながら、エステルたちは崩壊と共に空へと投げ出された。


空中都市の崩壊を見ながら、エステルたちを救助しようとするアルセイユと山猫号。
しかし、本調子になっていない今、それほどの無茶は自殺行為であった。
エステルたちの安否が絶望視される中、ジークだけが希望に満ちた羽ばたきで空を駈ける。
ジークの向かう先、雲海を裂いて古代竜が現れた。
その背にはエステルとヨシュア、そしてカシウスが乗っていた。
二人は自分達の無事を伝えるため、アルセイユと山猫号の甲板に出ていた仲間達に、手を振る。


全てがひと段落し、エステルとヨシュアはハーメル村に眠るカリンの墓参りに来ていた。
レーヴェの剣を墓の前に置き、エステルはカリンに挨拶をする。
ヨシュアは結社時代の償いのため、エステルは結社が企てているであろう次の計画阻止のため、そして二人がもっと強くなる修行のために、二人はリベールを旅立つのだった。






ヨシュアは暗示のため色々と苦労してましたが、レーヴェは抜けるのにそれほど苦労しなさそうな口ぶり。
執行者は自分の意思によって結社に協力し、気に入らない命令は『盟主』からであっても拒否できる権限がある、とブルブランが言っていたのは本当みたいですね。
にしたって、自由度がありすぎな気はしますが(汗笑)
色々と悪どいことをしていたのは、教授の趣味だからみだいですし・・・
この結社の全容が解明されるのは、一体何作後になることやら(笑)


レーヴェとヨシュアの一騎打ちはかなり燃えます。
『銀の意思』アレンジがかかった時は悶えそうになりました(笑)
人の弱さを問うレーヴェに、人の強さを持って答えるヨシュア
兄弟同然だった二人が、立場をたがえ、それぞれの想いをもってぶつかり合う。
これで燃えずしていつ燃えますか!?(笑)


教授が最終的に小物な悪役に成り下がっている感じがしますが、あれは相手が悪い。
だってエステルですもの。
空の軌跡』全編を通じて強くなり、ヨシュアやレンの心を救えたエステルに、視野の狭くなった教授が敵いっこありませんて(笑)


終戦、もうちょっとで倒せるというときにアガットだけ異次元に放り込まれ、復帰できず(涙)
イベントシーンではちゃんと戻ってましたけどね、それでもちょっと寂しかったです。


今回一番のサプライズ、ケビンの正体は聖杯騎士団の中でも暗部に入る『外法殺し』
七耀教会にとって都合の悪い者を闇に葬る、要はヨシュアと同じ暗殺者ですね。
う〜ん、ただの関西弁兄ちゃんではなかったか・・・・・・ていうか、七耀教会絡みの設定もなかなか面白いものがあるみたいですね。
そして教授の杖を回収するカンパネルラ。『外の理』で作ったものだから、結社以外に渡ると不都合があるんでしょうかね。
でもそれなら、レーヴェの剣も回収対象になると思うのですが・・・・・・
ハーメルの墓に供えるまでは見逃してくれた、ということでしょうかね。


助けが来るのは予想していましたが、古代竜&カシウス父ちゃんのタッグとは驚きです。
ボスの止めに来ないだけ前作よりはマシですが、やっぱり美味しいところは持っていくのな、カシウスは(笑)


エンディングでは『Iswera…』とともにアルセイユと山猫号の軌跡が美しい。
セピア色でちゃんと見えないのがちょっと残念ですが、クローゼは即位式ティータは両親と再会、アガットは新米の訓練をみて、ジンはキリカに見送られながら共和国へ、オリビエは相変わらずミュラーに呆れられ、シェラはロレントの皆と共にエステルとヨシュアの旅立ちを見送る、ってとこでしょうか。
アガットが新米の面倒を見ているところを見ると、丸くなったなぁと感じますね(笑)
ティータの両親との面会をみたかった・・・というか、出来ればエステルたちだけでなく、全員のエピローグを見たかったというのが本音のところ。


ハーメル村へ墓参りをし、外国へ旅立つエステルたち。
ここぞとばかりにエステルのキャラモーションが細かくなっているのが面白いですね。
二人の掛け合いは、恋人としての変化はありつつも、前作とあまり変わらなかったり。
うん、これでこそエステル&ヨシュアです。
そして物語は別の場所、別の人々へ受け継がれる・・・と。


総評として、大きく開けた袋の中の小さな袋の中身が纏まった、という感じですね。
結社の全容、教会の闇、帝国の政争、未解明な部分が今後解決されるのか判りませんが、どれも各一本ゲームが出来そうなくらい濃いものであることを期待しつつ、空の軌跡SCプレイ日記を終わりたいと思います。


実を言えば、色んな誘惑で何度も放置しかけたことがありました。
それでもここまで続けられたのは、度々コメントをくださった岩崎はんのおかげです。
見てくれる人が一人でもいたからこそ、続けられたのだと思います。
本当にありがとうございます。
そして、拙いプレイ日記をここまで読んでくださった方も、ありがとうございます。


さて、二次創作ですが・・・本編キャラよりもカーネリアを主役にしたSSを書きたいですわ(笑)
まだ構想段階ですけど、纏まったら書くかもです。
でも、他にも片付ける必要のあるヤツが・・・特に、七月のウドンゲオンリーは早めに用意しないと(汗)
ま、ボチボチやりますか。