第十回『竜捕獲作戦〜第五章終了』

竜捕獲のために、王国軍は12隻の飛行艇とアルセイユを持ち出した。
各地に偵察艇を飛ばし、竜を補足したらヴァレリア湖上に誘導、レイストン要塞から緊急発進させた攻撃艇による麻酔弾射撃によって眠らせるのが、作戦の概要である。


エステルたちはアルセイユに乗艦し、作戦の推移を見守る。
モルガン将軍の指揮の下、作戦は順調に進み、ついに竜を湖上に落とすことに成功した。
捕獲のために船を寄せる王国軍。エステルたちも、アルセイユの甲板から竜を視認する。
完全に眠っているように見えた竜だったが、額に埋め込まれたゴスペルが起動し、覚醒してしまう。
急ぎ、追撃するアルセイユ。だが竜はさらに速度を増していく。最高速度にまで引き上げ、必死に喰らいつくアルセイユだったが、霧降り渓谷の奥地でロストしてしまう。


霧降り渓谷の奥地にいることは確かであるが、霧が深いため飛行艇では近づけず、かといって地上部隊を派遣すれば、気取られる可能性がある。
そこで、エステルたち遊撃士の出番となった。
少人数での探索は、遊撃士のほうが手馴れているのである。
怪我を癒し、ティータと共に駆けつけたアガットによると、現地の住人が奥地まで行ける道を知っているという。
またラッセル博士の新発明、ゴスペルのフレームを共振現象で叩き斬るユニットを重剣に取り付け、竜を解放する手段も用意していた。
モルガン将軍も了承し、竜捕獲作戦第二段階は、遊撃士の手に委ねられた。


霧降り渓谷の住人、ウェムラーの導きで、奥地へと進むエステルたち。
最奥部の広間では、竜が静かに眠っていた。
まずは単身、アガットが近づき、不意の一撃を額のゴスペルに加える。
だが、打ち込みが浅く、竜を目覚めさせてしまう。
竜の猛攻をかわし反撃しつつ隙を窺うが、無限の生命力を持った竜に圧され始める。
そこでアガットに名案が閃き、エステルたちに指示を出す。
アガットは竜のすぐ側にある岩山を素早く駆け上り、ティータはその間、照明弾を打ち上げて竜の目をくらませる。
残ったエステルたちは竜の足元を狙い、動きを止める。その一瞬の隙を、アガットは逃さない。
岩山の上から気合一閃、アガットの重剣がゴスペルを叩き割った。


正気を取り戻した竜は、自分が操られていたこと、その主犯は教授でレーヴェは被害の拡大を抑える役目だったことなどを語る。
しかし、『輝く環』に関しては、古の盟約により語ることを禁じられていたため、聞くことは出来なかった。
全てを語り終え、竜は大空へと舞い上がり、何処かへと飛び去っていった。


竜の事件がひと段落し、ティータと共にミーシャの墓参りをするアガット。
先に訪れていたモルガンは、軍と遊撃士、二つの組織の長所がかみ合うことが、これからの時代に必要なのだと語る。
互いに不器用ながらも、打ち解けあう二人。
そこへ現れたレーヴェは、しかし戦う気はなく、ただ花を供えただけたった。
被害の拡大を抑えていたレーヴェの真意を問いただすモルガンだったが、レーヴェはデータ収集のためとそっけない。
そして、『ハーメル』という言葉を残し、立ち去っていく。
アガットは、百日戦役以前はラヴェンヌ村と少しだけ交流のあったハーメルの村を覚えていた。
しかし、モルガンは国家間の問題に関わるとして、硬く口を閉ざしたのだった。





今回は、アガットかっこええーーー!!、の一言に尽きます(笑)
『銀の意思』をバックに仲間と連携しつつ、ゴスペルを斬る場面はかなり燃えるものがありました。
また、軟化したティータとの掛け合いも、微笑ましくて頬がゆるくなってしまいますわ〜(笑)


竜とカシウス父ちゃんが知り合いだったのには驚き。いや、攻撃艇発進シーンのカシウスの独り言で、おおよそは察していましたけどね。
エステルじゃないですが、どんだけ顔が広いのかと(笑)


『輝く環』に関して、ちょっとだけ情報が出ましたが、かなり漠然としてますね・・・
いや、『どこにでもあってどこにもない』というような言い回しは、かなり好きですが(笑)
はてさて、これにエステルたちがどう向き合うか、楽しみです。


あと、竜との空中戦も面白かったですね。
必死で喰らい付くアルセイユ燃え、加速に入るとき皆がしゃがんでいたのも萌え(笑)
普通、しゃがんだだけで踏ん張れるものではないと思いますが、見た目に面白かったので良しです。


あと、一つだけ六章のサブクエストをやったので、書いておきます。
姪御捜索:十年前生き別れになった姪を探してます
よもやまさかの、リラの過去が判明するサブクエスト。そんなにスタッフ人気が高かったのでしょうか(笑)
かくいう手前も、前作でナイアルたちを追い払った手腕は見事だと思ってましたが。



さて、六章の始まりは、閑話休題的な休暇から始まりですね。
ヨシュアが潜入工作を始めているのとは、何だか対照的ですが(笑)